東大発ガレージラボは、対内的にも対外的にも自分の価値を再定義するコミュニティーです。等身大の東大生が勉強したこと、好きなこと、自分のこだわり、最近考えていること、などなど、をゆるく話すことを通して、自分も気づかなかった自分の良さを見つけていき、自分の理解者を増やしていきます。
当ラボの設立のきっかけとなったのは、私の友人たちの言葉でした。私から見ると、友人は学業やサークル活動、バイト、留学と様々なことに一生懸命なのに、本人は「休学して起業している人とか留学行っている人とかは、自分のやりたいことが見つかっていて、しかも休学するだけの勇気もあってすごい。自分は本当にこのままでいいのか不安だ」とか、「何かやらないといけないはずなのに、結局何もできてないや」とか言うのです。
この「やるべきことをやれていないのでは」という不安の根底にあるのは、「どう生活をすれば価値があると言えるのか」について考える時の判断基準が、自分の中にあるものよりも、社会にある基準に偏ってしまっている現状があるのではないかと私たちは思っています。
受験時代においては、点数や偏差値という分かりやすい外から与えられた基準があり、「点数が上がる時間の使い方=価値のある時間の使い方」という等式は、受験競争を勝ち抜いてきた私たち東大生にとって当たり前のことです。しかし、いざ大学に入学し、なんでもしていい環境になった時に、自分は何をやりたいのか、何に価値があるのか、急に問い直さなければいけないことになります。しかし学業やサークル・バイトなどで忙しく、そこまで自分と向き合う時間を取れるわけではありません。その結果、分かりやすい指標(例えば、点数化されるものや資格試験など)においてレベルアップしなければいけないという焦燥感をずっと抱きながら大学での時間を過ごし、その先の就活においても自分の価値を対外的に証明しなければいけなくなっているのです。私たちは、その評価基準を自分の側に取り戻していかなければいけないと考えます。
効率的な前進ばかりが称揚される今日において、興味の赴くままに本を読みふけること、思うように散歩してみること、自分について、自分の将来について考え直すことなどなど、立ち止まること・考え直すこと・遠回りすること・時間を「無駄」にすること、これらの価値はその居場所を与えられていません。これらの価値をいくらか認め直すような動きが、東大の中から出てきてもよいのではないかと考えています。
自分に評価の基準を取り戻すこと、自分はこれでいいんだと言い切ることは難しいのかもしれないですし、不安はつきないでしょう。ですが、「自分たち」という形になれば、同じ価値観を共有できる人々と集うのであれば、少しでもこの磁場に抵抗していけるのではないか、そんな希望がこの活動を突き動かしているのです。
それと同時に、対外的には東大生という大きなグループで評価がされることが多く、自分自身の生活と「社会一般の東大生像」が乖離していると感じることも頻繁にあります。飾らない自分自身を受け入れてもらえているとは感じにくくなっています。
私自身、ある人と所属を明かさず話していたところ、私が東大生と分かった瞬間、相手の対応がガラリと変わり、「これからも連絡取り合いましょう」と言われた経験があります。それ自体はとても嬉しかったのですが、その時点で、その人にとって私は「乾亜希世」という個人ではなく、「東大生」として見られるようになり、この人に私は理解されることはないのだと思うと、悲しい心持ちになりました。
東大生は雲の上の存在のように扱われることが多いですが、「実はそんなことないんです!」って声を大にして言いたい!!当たり前ですが、東大生はなんでもできるわけではないし、全員が全員お勉強が得意なわけでもないんです。
東大生という属性が、個性よりも大きなレッテルとして社会に受け入れられている現状があり、それが生きづらさに関わっていると私たちは考えています。
これらの生きづらさを解消するために、対内的にも対外的にも自分の価値を再定義する学生コミュニティ、東大発ガレージラボを立ち上げることにいたしました。自分にとってはなんでもない考えが、他の誰かにとっては驚くほど新鮮だったり、自分の人生を肯定してもらえたと思えるものだったりします。その気づきを通して、等身大の生活に根ざした等身大の「言葉」の意義を認め合い、その営みを通して自分の生活の価値を再定義し、より良い生活を実現していくというのが、当ラボの目的です。
ラボ生自身にとってはなんでもない「言葉」にかたちを与えることは、ラボ生自身にとって大切であるのみならず、周りの人々、ひいては社会にとっても意義深いものだと信じています。普段は発露することのない「独り言」として終わってしまう多くの言葉に、イノベーションの契機や、大きな社会変革の種が眠っているかもしれない。そんな可能性に思いを馳せて、当団体では発せられた言葉をより広く社会に向けて発信していきます。
自分で自分の良さを認めてあげられない、学外からは「東大生」として見られ個性を見てもらえないという、東大生特有の生きづらさを、ラボ生同士がともに時間を過ごし、「そんなこともできるの!?」「すごいね!」と加点方式でお互いの良さを見つけ合うことで少しでも解消し、学生自身が生きやすくなることを通じて、社会の中のほかの誰かが生きやすくなることを願っています。
活動内容としては、①ラボ生同士が、自分の好きなことや、最近勉強したこと、考えていることなどを話すこと、②ポッドキャストやnote、ラボホームページでの活動記録などで、等身大の自分を発信し、ラボ生の理解者を増やすことです。
発足からまだ日が経っておらず、ラボ生自身、自分たちがいて楽しいと思うコミュニティー作りとは何かを試行錯誤している段階です。ラボの発信からラボ生がどういうふうに考えていったのかなども楽しんでいただきたいです。
活動記録をnoteをはじめ、YouTubeやInstagramなどで発信しています。チャンネル登録、高評価、コメントなどで、応援いただけましたら励みになります!
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※現在は東大生のみに限って募集しています。